伊藤蒼唯(あおい)選手は、2024年4月現在、駒澤大学陸上競技部の3年生です。
2023年1月2日~3日に行われた箱根駅伝では、1年生ながら6区を走り、区間賞を獲得されました。
そんな伊藤蒼唯選手は、島根県出雲市の出身です。
今回の記事では、伊藤蒼唯選手の中学時代と高校時代についてご紹介します。
また、伊藤蒼唯選手が高校卒業後の進学先として駒澤大学を選んだのは、当時駒澤大学陸上部監督だった大八木監督から直接スカウトされたから!
そのあたりの経緯についてもご紹介します。
■伊藤蒼唯の中学時代
■伊藤蒼唯の高校時代
■駒澤大進学は大八木監督から直接スカウトで!
伊藤蒼唯の中学時代
伊藤蒼唯選手は、島根県にある出雲市立河南(かなん)中学校の出身。
地元の公立中学校です。
2016年4月に入学し、2019年3月に卒業されています。
公立の中学校ですが、男子陸上部は島根県内では強豪校です!
伊藤蒼唯選手は、中学校時代から地元・島根では注目されていて、山陽中央新報という地元紙でその活躍ぶりを紹介されていたようです。
こちらの記事は、2023年1月の箱根駅伝で伊藤蒼唯選手が活躍されたことを受けて書かれた記事ですが、中学校時代の写真が掲載されています!↓↓↓
「2103」のゼッケンを付けているのが、中学時代の伊藤蒼唯選手です。
まだ身長もそれほど高くないですし、表情にもあどけなさが残っていて、なんだか可愛いですね!
伊藤蒼唯選手の中学時代の主な大会の記録はこちら
学年 | 大会名 | 記録 |
中学1年(2016年度) | 全国中学駅伝大会 | 3区3km 10分08秒 (区間36位) |
中学2年(2017年度) | 出雲市中学校新人体育大会 3000m | 優勝 |
全国中学駅伝大会 | 1区3km 9分40秒 (区間34位) |
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中学3年(2018年度) | 都道府県駅伝大会 | 6区3km 9分33秒 (区間42位) |
伊藤蒼唯選手は、中学1年から3年生まで、毎年県代表として全国大会に出場されています。
ですから、島根県の中学陸上界では、とても有名だったのではと思います。
しかし、県代表として全国大会には出場するものの、上記の表にもあるように「区間36位」「区間34位」「区間42位」となかなか思ったような結果が残せていません。
ですから、全国的にはそこまで注目されるような選手ではなかったと思われます。
【箱根駅伝】
復路がスタートしました!第6区は 伊藤 蒼唯 選手(政治1)です。伊藤選手からは、「がんばるきもちで、頑張ります!」とコメントが来ています!
学生駅伝デビュー戦となる伊藤選手。チームに勢いをつける走りに期待です!#駒澤大学 #陸上競技部 #箱根駅伝 #がんばるきもち pic.twitter.com/RVSjymf02i— 駒澤大学【公式】 (@komazawa_univer) January 2, 2023
伊藤蒼唯の高校時代
伊藤蒼唯選手は、島根県立出雲工業高校の出身です。
2019年4月に入学し、2022年3月に卒業されています。
出雲工業高校は全国高校駅伝に22年連続で出場したこともある強豪校です。
※しかし、伊藤蒼唯選手が在学中は、出場したのは1年生の時のみでした。
先ほどご紹介した通り、伊藤蒼唯選手が通っていた河南中学校は公立の中学校ですから、ご実家は河南中学校から遠くない場所にあると思われます。
ご実家の最寄り駅がJR西出雲駅だとすると、島根県立出雲工業高校までは電車と徒歩で通うと1時間半近くかかっていたと予想されます。
結構遠いですよね!!!
ただし、直線距離では5km程度なので、自転車通学だった可能性もあります。
または、陸上部ならではの「走って通学していた」可能性もありますね。
長距離選手の伊藤蒼唯選手にとっては、5kmの道のりなら朝飯前かもしれません。
伊藤蒼唯選手の高校時代の主な大会の記録はこちら!
学年 | 大会名 | 記録 |
高校1年 (2019年度) |
2019年茨城国体 | 少年男子B3000m 8分43秒75 予選2組8位 (予選落ち) |
全国高校駅伝大会 | 1区10km 30分53秒 (区間50位)※58チーム中 |
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全国都道府県対抗男子駅伝 | 1区7.0km 21分39秒 (区間47位)※最下位 |
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高校2年 (2020年度) |
中国高校駅伝 | 1区10km 30分02秒 (区間5位) |
伊那駅伝 | 1区7.98km 23分24秒 (区間8位) |
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高校3年 (2021年度) |
織田記念 | 5000m 14分18秒51 予選2組12位 |
中国高校総体 | 5000m 15分55秒57 決勝26位 |
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中国高校駅伝 | 1区8.1075km 24分37秒 (区間2位) |
伊藤蒼唯選手が高校1年生の時に出場した全国都道府県対抗男子駅伝の映像がありました。
動画の1分40秒あたりで、最下位でたすきを渡したのが伊藤蒼唯選手です。
これは前回3年前の全国都道府県対抗男子駅伝の1区
宮城チームの区間賞、吉居大和(仙台育英高 現 中大)の爆発的なラストスパートがすごいが、その吉居から1分52秒遅れての最下位の島根チームの選手、よく見ると今年の箱根駅伝 駒澤大 優勝選手で6区区間賞の伊藤蒼唯ではないか。
当時、出雲工業高1年 pic.twitter.com/068q1EUwkB— ∫fxdxせんせい (@sinxcosxtanxdx) January 23, 2023
2020年度と2021年度は新型コロナウィルスの影響で、大会等も行うのが難しかった状況でした。
そんな中、高校時代も中学時代同様、島根県内や中国地方では活躍されているものの、全国的には目立った結果を残せていませんでした。
駒澤大進学は大八木監督から直接スカウトで!
伊藤蒼唯選手が、中学・高校時代に全国大会には出場するものの、目立った結果が残せていなかったとご紹介しました。
そんな伊藤蒼唯選手が、大学駅伝の最強豪校ともいえる駒澤大学へ進学することになったきっかけは、何だったのでしょうか。
実は、2023年3月まで駒澤大学陸上競技部監督だった大八木弘明元監督から、直接スカウトされたのです!
しかも、それは伊藤蒼唯選手がまだ高校1年生の時だったのが驚きです!!!
――駒大へ進学することを決めたきっかけとその理由
「高校1年生の時に地元、出雲の記録会に出て、ゴールしてすぐに大八木監督に話をしていただいた。そこで駒大に進学しようと決めた」
この時の「出雲の記録会」とは?と思い、調べてみました。
すると、通称「もう一つの出雲駅伝」と呼ばれる「出雲市陸協記録会」のことでした!
毎年10月に行われる大学三大駅伝のひとつ「出雲駅伝」があります。
この出雲駅伝に出場できなかった多くの選手たちが参加する記録会で、「もう一つの出雲駅伝」と呼ばれています。
出雲駅伝と同じ日に、出雲市にある浜山公園陸上競技場で行われます。
伊藤蒼唯選手が高校1年生の時、つまり2019年の「もう一つの出雲駅伝」は、10月14日に行われています。
この記録会は「もう一つの出雲駅伝」と呼ばれているだけあって、大学生だけが参加する記録会だと思っていました!
しかし、参加人数は少ないですが、高校生も参加することが出来るんですね!
この時の一般男子5000mのデータを見ると、決勝1組目/35名の選手のうち、高校生は4人だけ。
あとは全員大学生という中で、伊藤蒼唯選手は12位(一緒に走った高校生の中ではトップ)という成績でした。
当時、駒澤大学陸上競技部の監督だった大八木弘明さんは、高校1年生の伊藤蒼唯選手のこの日の走りを見て、声をかけたのですね!
大学生たちに囲まれた中で、数少ない高校生が12位に食い込むというのは、珍しいことだったのかもしれません。
この日の伊藤蒼唯選手の走りに、何かを感じたのでしょう。
先ほどご紹介したように、試合の結果などのデータを見ると、高校時代の伊藤蒼唯選手の戦績は、全国区ではなかなか注目されるようなものではありませんでした。
だからこそ、この時に、大八木元監督に見出してもらえたことが、伊藤蒼唯選手の運命を変えたと言っても過言ではないかもしれません。
大八木弘明監督は、2023年3月で駒澤大学陸上部の監督を退かれました。
伊藤蒼唯選手は2022年4月入学ですから、大八木監督には1年間しか指導をしてもらえませんでしたが、その1年間を振り返り、以下のようにコメントされています↓↓↓
僕らの代が監督の指導を受けることができたのは1年でしたが、この1年でタイムだけでなく、人間的にも成長させていただいた実感があります。
個人としてもあまり実績のなかった僕を勧誘してくださって、こうして目に見える結果を出せるところまで成長させていただいたことを凄く感謝しています。
監督に練習を見ていただいた1年間は自分の中でも大きかったですし、この1年を糧にして、残りの3年間も頑張っていきたいなと思っています。
確かに「あまり実績のなかった」伊藤蒼唯選手だったかもしれませんが、大学生になってからの活躍ぶりは、もう皆さんもご存じの通り。
大学で受けた指導や恵まれた環境、そして伊藤蒼唯選手自身の頑張りなど、色々な理由があっての結果だとは思いますが、大八木弘明監督の目に狂いはなかったということですね!
第99回箱根駅伝 優勝 駒澤大学 大学駅伝3冠達成!
10時間47分10秒
往路 円健介 田澤廉 篠原倖太朗 鈴木芽吹 山川拓馬
復路 伊藤蒼唯 安原太陽 赤星雄斗 山野力 青柿響
監督 大八木弘明
主務 並木大介#ekiden1134#箱根駅伝 pic.twitter.com/r0k4kkEnbq— EKIDEN NEWS (@EKIDEN_News) January 3, 2023
■1958年7月30日生まれ 2023年現在65歳
■福島県出身
■24歳で駒澤大学2部(夜間部)入学
■1995年に駒澤大学陸上競技部コーチに就任
■2004年に監督就任
■2023年3月駒澤大学陸上部監督を退任
2023年1月の箱根駅伝で伊藤蒼唯選手が素晴らしい走りを見せた際、解説をされていた元陸上選手・柏原竜二さん(東洋大学時代に「山の神」と呼ばれた大学駅伝界のレジェンド!)が、X(旧Twitter)で以下のようにコメントされています↓↓↓
中学時代から駒澤に憧れていた伊藤蒼唯、出雲工業出身、「もう一つの出雲駅伝」で大学生と一緒に走った際、大八木監督に声をかけられて入学につながった
解説: #柏原竜二 さん「中学生のころインタビューをさせてもらった選手、感慨深いです、うれしいです」#文化放送 #ekiden1134 #radiko #箱根駅伝— 文化放送大学駅伝独り占め (@ekiden1134) January 2, 2023
なんと、柏原竜二さんは、中学時代の伊藤蒼唯選手にインタビューされていたんですね!
その頃から、伊藤蒼唯選手の才能に気が付いていた柏原竜二さんもスゴイ!!!
まとめ
今回は、伊藤蒼唯選手の中学校時代と高校時代について調査してみました。
また、高校1年生の10月に参加した出雲市陸協記録会で、当時の駒澤大学陸上部大八木元監督に見いだされ、直接スカウトされたことから、駒澤大学に進学されたことについてもご紹介しました。
伊藤蒼唯選手は、中学時代および高校時代に何度も県内の大会や地方大会で素晴らしい結果を残し、県の代表として全国大会に出場。
しかし、全国大会では目立った結果を残すことは出来ずにいました。
そんな中、高校1年生の時に参加した「出雲市陸協記録会」で、大学生たちに交じって5000mを走ったことで、駒澤大学陸上部の大八木弘明監督に見いだされました!
2022年4月には駒澤大学へ進学し、2023年1月の箱根駅伝では1年生ながら6区を走り区間賞という快挙を達成されています!
伊藤蒼唯選手の持つ才能を見出し、開花させた大八木元監督。
そして、そんな大八木監督の期待に応えた伊藤蒼唯選手。
そんな二人には、とても強い絆があるのだと思います。
今後の伊藤蒼唯選手の活躍にも期待したいですね。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
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